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ラグビーの国際大会で注目されるハカ!ずるいと言われる理由を考察

ラグビーの国際大会で注目されるハカ!ずるいと言われる理由を考察 トピック

 

ラグビーワールドカップ2023フランス大会が始まり、ラグビー熱が高まっています。

開催国フランスとニュージーランドの開幕戦にて、ニュージーランド代表オールブラックスによるハカが披露されました。

ハカは、試合前にニュージランド代表の選手たちが伝統的な舞踊を披露することで自らの士気を高める儀式です。

その威圧的な姿は、試合会場やテレビの前にいる観客を高揚させ、ラグビーの国際大会ではいつも注目を集めます。

しかし、「ラグビーのハカってずるい。」という声も上がります。

ラグビーのハカを披露できるのは、ラグビーワールドカップ3回(最多タイ)の優勝を誇るニュージーランドだけなのでしょうか。

この記事では、ラグビーの試合前に披露されるハカが許さる背景から「ラグビーのハカはずるいのか」考察し、ニュージーランド以外の国の対応についてもご紹介していきます。

記事のポイント

  1. 試合前のハカが許される背景
  2. ラグビーとハカの歴史
  3. ハカの種類と歌詞の内容
  4. ニュージーランド以外の国が披露する伝統舞踊
  • ラグビーの試合前のハカ:なぜ許されるのか?
  • ハカとは?ニュージーランドの伝統的な舞踊
  • ラグビーとハカの関係:歴史を辿る
  • ハカの種類と歌詞の意味

ラグビーの試合前のハカ:なぜ許されるのか?

ハカがラグビーの試合前に許される理由は、スポーツと文化の融合としての意義が認識されているからです。

ニュージーランドの文化としてのハカは、国際的な舞台でのラグビー試合を通じて、世界中の人々に紹介され、理解されてきました。

ラグビーユニオンの統括団体であるワールドラグビーの公式サイト内に、”Cultural challenges”としてハカなどの伝統的な儀式について、下記のように記されています(内容は英文のため、下記はGoogle翻訳した内容)。

1つのチームのみがチャレンジを実行する場合、チャレンジを実行するチームのプレーヤーは自分の 10 メートルラインを越えることはできず、チャレンジを受けるチームのプレーヤーはハーフウェイラインを越えることはできません。
チャレンジを受けるチームがそれに直面することは必須ではありません。

両チームがチャレンジを行う場合、一方のチームは半分を越えてはならず、もう一方のチームは自分の 10 メートルラインを越えてはなりません。そのため、チームは常に少なくとも 10 メートル離れています。

引用:ワールドラグビー

ラグビーユニオンの統括団体による規定があり、試合前のハカや士気を高めるような伝統的な儀式は上記のルールを守れば行っても良いのです。
 
このような背景から、ハカはラグビーの試合前に行われることが許されています。
 
さらにニュージーランドだけの特権ではないことを考慮すると、「ラグビーのハカはずるい」とは言えないでしょう。

 

ハカとは?ニュージーランドの伝統的な舞踊

ハカは、ニュージーランドの先住民であるマオリ族の伝統的な舞踊として知られています。

元々戦いの前に行われるもので、勇気を鼓舞するためのものとされています。

しかし、現代ではスポーツの試合前にも行われることが多くなっています。

マオリの人々は約1000年前、ポリネシア地方から大きなカヌーに乗ってニュージーランドへと渡ってきたと言われています。

彼らがこの地に伝えた文化の中で、ハカは特に注目されるものの一つです。

ハカの起源に関する伝説によれば、太陽の神「タマ・ヌイ・テ・ラ」には二人の妻がおり、夏の女神「ヒネ・ラウマティ」と冬の女神「ヒネ・タクルア」が存在していました。

夏の暑い日に、太陽の女神ヒネ・ラウマティのために息子の「タネ・ロレ」が踊っているとされ、この踊りがハカの始まりとされています。

ハカの動きの中で、手のひらを小刻みに震わせる動きは、夏の暑い日の陽炎を表現していると言われています。

この舞踊は、マオリ族の伝統や文化を表現するものであり、その後のヨーロッパ人の到来や文化の交流の中で、多くの変遷を経て現代の形になったと考えられています。

また、ハカは戦いの踊りだけでなく、生命を祝福する踊りとしても知られています。

結婚式や卒業式、歓迎の式典など、さまざまな場面でハカが踊られることがあります。

これは、マオリの文化がニュージーランドの日常生活の中で深く根付いていることを示しています。

ハカは、その力強い動きやリズム、歌詞の中に込められた意味を通じて、マオリ族の歴史や文化、価値観を伝える重要な手段となっています。

ラグビーとハカの関係:歴史を辿る

ラグビーとハカの関係は深く、その起源は1888年に遡ります。

この年、ニュージーランドのラグビーチーム「ニュージーランドネイティブズ」がイギリスを訪れ、初めてヨーロッパの土地でハカを披露。

この時のハカの披露は、単なるエンターテインメントとしてではなく、チームの結束を高め、相手チームに対する挑戦の意味を込めて行われました。

この歴史的な出来事は、ラグビーとハカが結びつくきっかけとなりました。

その後、国際的な大会やワールドカップなどの大舞台で、ニュージーランドの代表チーム「オールブラックス」の選手たちがハカを披露する姿は、多くのファンにとって欠かせないものとなっています。

ラグビーとハカの関係は、単なるスポーツの一部としてではなく、文化や伝統、歴史を通じて深く結びついていることがわかります。

この関係性を理解することで、ラグビーの試合をより深く楽しむことができるでしょう。

ハカの種類と歌詞の意味

現在のハカは『カ・マテ』と『カ・パオ・パンゴ』の2種類があります。

カ・マテは伝統的なハカ

『カ・マテ』は1820年代にマオリの族長テ・ラウパラハによって作られました。

『カ・マテ』はニュージーランドで一般的に知られていて、子供でも踊れる馴染みのあるハカです。

『カ・マテ』の歌詞は以下のとおりです。

歌詞(マオリ語) 和訳

<リード>
Ka mate, ka mate!
(カ マテ! カ マテ!)
<コーラス>
ka ora! ka ora!
(カ オラ! カ オラ!)
<リード>
Ka mate, ka mate!
(カ マテ! カ マテ!)
<コーラス>
ka ora! ka ora!
(カ オラ! カ オラ!)

Tēnei te tangata pūhuruhuru
Nāna nei i tiki
mai whakawhiti te rā
(テネイ テ タナタ プッフル=フル
ナア ネ イ ティキ
マイ ファカ=フィティ テ ラ!)

Ā, upane! ka upane!
Ā, upane, ka upane,
whiti te ra!
(ア ウパネ! カ ウパネ!
ア ウパネ! カ ウパネ!
フィティ テ ラ!)

私は死ぬ! 私は死ぬ!

私は生きる! 私は生きる!

私は死ぬ! 私は死ぬ!

私は生きる! 私は生きる!

見よ、この勇気ある者を。
この毛深い男が 
太陽を呼び 輝かせる!

 

一歩上へ! さらに一歩上へ!
一歩上へ! さらに一歩上へ!
太陽は輝く!

引用:世界の民謡・童謡

カ・パオ・パンゴ はニュージーランド代表のために作られた曲

『カ・パオ・パンゴ』は「黒をまとったチーム」という意味で、オールブラックスと言われるニュージーランド代表のために作られた専用のハカです。

2005年の南アフリカ代表との試合で始めて披露されました。

『カ・パオ・パンゴ』の歌詞は以下のとおりです。

歌詞(マオリ語) 和訳

Taringa whakarongo!
Kia rite! Kia rite! Kia mau!
Hi!

Ki-a whaka-whenua au i a-hau!
Hi! Au-e, Hi!
Ko Aotearoa e ngu-ngu-ru nei!
Au, Au, Au-ë Ha!
Ko kapa o pango e ngu-ngu-ru nei!
Au, Au, Au-ë Ha!
I ahaha!

Ka tū te ihi-ihi
Ka tū te wana-wana.
Ki runga ki te rangi
E tū iho nei
E tū iho nei. Hi!

Ponga rä!
Kapa o Pango,
Au-e, Hi!

Ponga rä!
Kapa o Pango,
Au-ë, Hi!
HA!!!

いいか、よく聞け!
戦いに備えよ踏ん張れ


我らは祖国と一つ!

ニュージーランドはここに響き渡る!


オールブラックスはここに響き渡る!

 

恐れと向き合え!
恐怖と戦え!
天まで届く勢いで
戦い上がれ!
高みを目指せ!

シルバーファーン!
オールブラックス!


シルバーファーン!
オールブラックス!

引用:世界の民謡・童謡

ラグビーのハカはずるい?ニュージーランド以外の国の対応は

ラグビーのハカはずるい?ニュージーランド以外の国の対応は

ニュージーランド代表だけがハカを披露していると思っている人にとっては、ラグビーのハカはずるいと感じるのではないでしょうか。

しかし、ハカのような伝統的な舞踊を披露するのは、ニュージーランドの特権というわけではありません。

また、士気を高めるハカに対して、対抗策を取ってきたチームがありました。

以下では、ニュージーランド以外で伝統的な舞踊を披露する国やハカへ対抗策を取ってきたチームについてご紹介します。

ニュージーランド以外の国でのハカ:トンガ、サモア、フィジー

ハカは、ニュージーランドのマオリ族の伝統的な舞踊として広く知られていますが、トンガ、サモア、フィジーにも類似の舞踊や歌が存在します。

トンガには「シピタウ」、サモアには「シヴァタウ」、フィジーには「シビ」という独自の舞踊があり、これらも試合前に披露される選手たちの士気を高める儀式です。

ニュージーランドのハカと同様に、これらの舞踊もまた、その国の歴史や文化、伝統を背景に持つものであり、それぞれの国のアイデンティティを強く反映しています。

ハカを無視?各チームがとってきたハカへの対抗

これまでに試合中にハカを無視するなどの対抗策を取ってきたチームがありました。

内容は以下のとおりです。

  • 1996年にニュージーランド・ウェリントンで行われたテストマッチで、対戦したオーストラリア代表はハカを無視して、ウォーミングアップを続けました。結果は43-6でニュージーランドが勝利。
  • 2007年に行われたラグビーワールドカップ2007準々決勝で、対戦相手のフランス代表は肩を組んでハーフウェイラインに1列に並び、ハカを披露するニュージランド代表と顔を突き合わせて一触即発のムードに。この試合は、フランス代表が20-18で勝利しました。
  • 2011年のラグビーWCニュージーランド大会では、フランス代表がくさび型になり、ハカを披露するニュージーランド代表にハーフウェイラインを越えたところまでにじり寄っていきました。結果はニュージランドが8-7で勝利しました。
  • 2019年に行われたラグビーWC日本大会準決勝で、対戦相手のイングランドの選手たちがハーフウェイラインを越えてV字隊列を作り、ハカに対抗。イングランドが勝利するも、試合後に罰金処分が科せられました。

ハカという伝統的な儀式への向き合い方については賛否両論あり、この中にはラグビーのハカがずるいという意見も含まれていると考えられます。

勝利を掴むために、ハカに立ち向かう策を講じるチームは今後も現れるのではないでしょうか。

総括:ラグビ―のハカはずるいのか?真実を解明について

記事のポイントは以下のとおりです。

  1. ラグビーの試合前のハカは、ニュージーランドの特権ではない
  2. ハカを行うチームとそれを受けるチームの間には、特定の距離を保つルールが存在する
  3. ニュージーランドのハカは、国際的な舞台でのラグビー試合を通じて紹介されている
  4. ハカはニュージーランドのマオリ族の伝統的な舞踊として知られている
  5. ハカの起源には太陽の神や夏の女神に関する伝説がある
  6. ハカは戦いの踊りだけでなく、生命を祝福する踊りとしても知られている
  7. マオリの文化がニュージーランドの日常生活の中で深く根付いている
  8. トンガ、サモア、フィジーにも伝統的な舞踊や歌が存在する
  9. ハカを無視するなどの対抗策を取ってきたチームが過去に存在した
  10. ハカに対する対抗策には賛否両論が存在する